IAEAサイバースドルフ原子力応用研究所改修（ReNuAL）プロジェクトへの日本の貢献について

日本政府は、ウィーン郊外サイバースドルフにあるIAEA原子力応用研究所の改修プロジェクト（ReNuAL+）に対し、新たに100万ユーロを拠出することを決定しました。今次拠出は、我が国の平和的利用イニシアティブ（PUI）から同プロジェクトに対する4度目の拠出であり、10月3日、訪日中の天野IAEA事務局長に対し河野外務大臣から正式に通知されました。
 
また、10月2日、京都にて、島津製作所とIAEAとの間で協力覚書が署名され、島津製作所がIAEAのサイバースドルフ研究所に対し質量分析計を寄贈する旨合意されたことを歓迎します。この寄贈により、食品安全の分野で加盟国を支援するIAEAの能力が強化されることを期待します。PUIの下で受領されるこの質量分析計の寄贈は、ReNuAL+の実施を進める上でも重要な一歩となるものです。
 
我が国は、天野事務局長の「平和と開発のための原子力（Atoms for Peace and Development）」の下でIAEAが進めている取組を強く支持しています。今回の日本の貢献、及びその他の加盟国からの最近のプレッジにより、ReNuAL+に関する最も重要な資金収集目標が満たされ、それによって本プロジェクトの2つの柱の1つである新規研究施設（FML）の建設を遅滞なく進めることが可能となったことを喜ばしく思います。同プロジェクトの着実な実施は、原子力技術の応用によってIAEAが加盟国の経済的・社会的発展に引き続き寄与していくために極めて重要と考えています。
 
Link1: 外務省プレスリリース（河野外務大臣と天野IAEA事務局長との会談）
　https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005093.html
 
Link2: IAEAプレスリリース（ReNuAL+ 及び島津製作所とのパートナーシップ）
　https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/iaea-reaches-eu47-million-funding-target-for-new-laboratory-building
 
https://www.iaea.org/newscenter/pressreleases/iaea-to-step-up-food-safety-work-with-equipment-provided-by-manufacturer-shimadzu
 
Link3: 島津製作所プレスリリース
http://www.shimadzu.co.jp/news/press/n00kbc000000dxck.html