北野大使の講演「2018年の展望とウィーンにおけるマルチ外交」

平成30年1月19日
1月18日,北野大使が当代表部国際会議場において講演を行いました。
 
昨年には,マルチラテラリズムや国際協調にとっての困難さを感じさせる出来事がさまざま見られたのみならず,北朝鮮の核問題など地域の安全保障に係る問題の深刻化も目立ちました。本2018年には,在ウィーン国際機関との関係では,IAEA原子力応用閣僚会議をはじめ様々な重要な会議が予定されており,また,イランの核合意の行方も注目されています。
 
2015年の第一回から四回目を迎える本講演において,北野大使は,「秩序の力」と「無秩序の力」との枠組みという一貫した視点に基づいて昨年を概観し,本年の具体的な課題に対する分析や我が国の立場などを説明しました。また従来の延長線上で国際的な秩序の維持・強化を求めるだけでは不十分な時代となっていることを指摘し,秩序へのチャレンジの根本原因を理解するとともに,秩序の維持・強化が必要な理由を改めて捉え直した上でその実現に向けて努力することが重要であり,その努力に当たっては,国際機関の日本人職員と一層の連携・協力を目指したいと述べました。
 
講演後の懇談会においては,引き続き,聴衆と活発な議論が行われました。
 
 
参考:講演内容