ウィーンから平和、薬物乱用防止を願う「平和の鐘」
令和6年9月19日
ウィーン国際センターには、1995年に日本から寄贈された「平和の鐘」(正式名称:平和及び麻薬撲滅祈願の鐘)が設置されています。この鐘は、平和や核兵器廃絶、薬物乱用防止に関連するイベントで使用されています。
ウィーン国際センターは、国際原子力機関(IAEA)や国連薬物・犯罪事務所(UNODC)の拠点でもあります。
ウィーン国際センターは、国際原子力機関(IAEA)や国連薬物・犯罪事務所(UNODC)の拠点でもあります。
写真:平和の鐘(正式名称:平和及び麻薬撲滅祈願の鐘)
建立経緯
オーストリア外務省は国連設立50周年を機に、ウィーン国際センターに国連活動を象徴する記念物を建立することを企画しました。この企画に賛同した財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター、財団法人日本相撲協会の寄付により、1995年に「平和の鐘」がウィーン国際センターに建立されました。
(注)両団体は、現在は公益財団法人
建立式典 ※肩書きは当時のもの
1995年10月に大相撲ウィーン公演に合わせて設置式典が行われ、UNODC親善大使であった横綱貴乃花関が初めて平和の鐘を打ち鳴らしました。式典には、ワルトハイム元国連事務総長、国連薬物統制計画(当時)ジャコメリー事務局長、シュッセル・オーストリア副首相、薬物乱用防止キャンペーンに長年協力してきたタレントの西村知美さん、在ウィーン国際機関日本政府代表部 赤尾大使らが参加しました。式典当日には、1,000人以上の参加者が集まり、平和の鐘の設置を祝いました。
写真:建立式典の様子(1995年10月)
写真右手から、ワルトハイム元国連事務総長、在ウィーン代表部赤尾大使、西村知美さん、国連薬物統制計画ジャコメリー事務局長、横綱貴乃花関、シュッセル・オーストリア副首相
平和の鐘の活用
平和の鐘は、平和や核兵器廃絶、薬物乱用防止に関連する様々なイベントで活用されており、その象徴的な存在として国際社会の関心を集めています。
写真: 2023年3月、国連支援募金の30周年を記念して、国連麻薬委員会(CND)でハイレベルサイドイベントを開催。写真はイベント終了後に、日本の関係者と共に撮影したもの。
写真中央(公社)麻薬・覚せい剤乱用防止センター藤野理事長、向かってその左:在ウィーン代表部 引原大使
参考リンク(平和の鐘の活用事例)(英語)
日本のポップスター小室哲哉氏が薬物乱用防止のミュージック・メッセンジャーに (2000年3月)
アースデイでの「平和の鐘」打鐘イベント (2006年3月)
核エネルギーは平和のために (2009年8月)
広島・長崎原爆被害追悼式典 (2010年8月)
ソマリアで殺害された同僚をUNODCが追悼 (2014年4月)
ウィーンで広島・長崎の原爆投下の追悼式典を開催 (2014年8月)
ドナウ地域からの40人の生徒が参加した平和の日のイベント (2014年9月)
広島・長崎原爆投下70周年、ウィーンで追悼の集い (2015年8月)
UNODAによる核兵器の全面的廃絶のための国際デーのイベント (2019年10月)